クラムボンがわらったよ

ことばの温度や、風景をたいせつに

もみじ階段

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大好きな友人と、11月の終わりに紅葉を見に出かけた。

県内でも有名な名所で、
ぐるぐると廻りながら山を登っていくとたどり着く。

雨上がり、たまに少し頼りない太陽のひかり。


108段の階段も、
オレンジの世界の中だととても短い。

友人が撮ってくれていた、
無防備なわたしの後ろ姿。


恋の話をたくさんした。

帰り道、パン屋さんに寄って
バルコニーで、珈琲を飲みながら
また、笑って。

2014年11月29日

あざやかな土曜日だったよ。

ポケット

ポケットに手を入れたら、

言葉を取り出す。

これじゃないな、って返して、

別のを取り出す。

ちいさい頃は、キャンディや

木の実や貝殻が入っていたポケットには

おとなになった今では

言葉や、せつなさが入っている。

オータム・オレンジ

11月になった。

カレンダーをめくると、もう残り少ない枚数が心もとない。

足元にネコがすり寄ってきて、よじ登ってくる。

あたたかさを分け合える季節。

生きているんだな、って実感する。

硬い硬いリンゴを洗って、皮ごと丸かじりする。

秋映え、っていう名前。

こんな素敵な名前なんだよ、ってリンゴに伝えたくなる。

リンゴは、しゃりしゃりよりも 硬ければ硬いほどすき。

6日ぶりの休み、心は晴れやか。

青空のした、あの人は仕事を始める頃だろうか、

それともお休みかな。

寒い時に首をすくめて、真っ黒いダウンのポケットに両手を入れて歩いているあの姿を、

思い出してはきゅんとする。

落ち葉をあつめた。

ふたりで、ほうきで。

そのときに話していたこと、まだ覚えている。

ネコがぐるぐる言っている。

チーズケーキ・ムーン

きのうの夜、見上げた空には

細い三日月が控えめに浮かんでいた。

濃い黄色で、チーズケーキの色に似ていた。

わたしが、大好きなあのひとに

いちばん多く焼いたお菓子。

クリームチーズの箱に書いてあるレシピで、創ってみたら

それはそれはおいしかった。

寒い寒い、冬だった。

ひとつひとつ、わたしは、

彼のあたらしい表情を知り、

切なさと優しさと、大人と少年が入り交じる

万華鏡のような彼の世界で

ぐるぐる溶けて

バターのように熱くカリカリに熱された。

季節は何周もして

あっさりと年月は重ねられてゆくような錯覚に陥るけれど

どの季節にも

色褪せない思い出がある


だから 月を見ると

いつも泣きたくなる。

恋しくて、いとおしくて、

月だけは、

ちゃんと照らしてくれているような気がして。

tree word

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今まで、他のところでも
ずっと文章を書いてきて‥…

昨日、ずっと読み返したら
すごく不思議な感覚になった

紛れもなく わたしが書いているのに
まるで他の誰かの日常に
ふわリと上陸したかのような気持ち

そして、言葉を最大限に楽しんで
味わって、こうして紡いでいくこと

ずっとずっと続けたい